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Herman Miller

Herman Millerは1923年、アメリカ・ミシガン州で誕生しました。1932年、インダストリアルデザイナーのギルバート・ローディーが加わり、製品デザイン、製造プロセス、販売方法に革新をもたらしました。ローディーは「もはやただ家具を作っているわけではない。生活のあり方、ライフスタイルを作っているのだ」と語り、この哲学がHerman Millerの基盤を築きました。その結果、同社は「モダンファニチャー」の先駆者としての地位を確立。以降、「問題解決のためにこそデザインがある」という信念のもと、ジョージ・ネルソン、チャールズ&レイ・イームズ、アレキサンダー・ジラード、イサム・ノグチといった名だたるデザイナーたちと共に、ミッドセンチュリーモダンのアイコンとなるプロダクトを次々と生み出しました。これらのデザインは、機能性と美しさを兼ね備え、現代の家具デザインに永続的な影響を与えています。
さらに近年では、アーロンチェアやセイルチェアに海洋廃棄プラスチックを再利用したパーツを使用するなど、サステナビリティへの取り組みを強化。環境への配慮を持ちながらも、常に革新とデザインの最前線を走り続けています。革新、人間工学、デザイン、サステナビリティを軸に、時代を先取りする製品を生み出し続けるHerman Millerは、これからも世界中のライフスタイルを形作り続ける存在です。

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Aeron Chair

地球に優しい、進化したワークチェア

デザインや機能性はそのままに、持続可能な未来へ一歩踏み出したハーマンミラー。アーロンチェアは、最新の研究と海洋プラスチックを椅子本体に使用することで、環境への配慮をさらに強化しました。約30年前、デザイナーのBill StumpfとDon Chadwickが広範な研究を基に、さまざまな体型にフィットする人間工学的な設計を実現したアーロンチェア。それはオフィス家具業界に革命を起こし、今日に至るまでその革新性は色褪せることなく輝き続けています。

そして、今。身体に優しいだけでなく、地球にも優しい。最新の研究と海洋プラスチックを椅子本体に使用するなど、素材改革によってさらに進化したアーロンチェアが、持続可能な未来を支えます。

Designer
左:Bill Stumpf 右:Don Chadwick

Bill Stumpf:Stumpfは生涯を通じて、ハーマンミラー社を研究に基づいて問題解決を図る企業に変貌させた立役者で、その業績により数々の賞を贈られました。2006年に、スミソニアン博物館に所属するクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館よりナショナル・デザイン・アワード、プロダクトデザイン部門賞を授与されました。Stumpfは2006年に亡くなりました。

Don Chadwick:Chadwickは新しいデザインを生み出すために、チルトメカニズム、エラストマーマテリアル、キャスターなど人間工学的な要素を使いながら、自分自身の限界を超えようと挑戦し続けています。有名な革新を成し遂げてから半世紀近く経った今なお、世界中の工業デザイナーや家具メーカーに影響を与え続けています。ハーマンミラーに提供された彼のモジュラーシーティングデザインは、1974年に初めて発表され、2015年のNeoConで再発表されました。

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Sayl Chair

セイルチェアは、革新と機能性を兼ね備えたデザインで、身体を健康的にサポートするとともに、他に類を見ない優れた価値を提供いたします。洗練された技術とシンプルな素材が調和し、より多くの方々にご利用いただけるよう進化を遂げました。このシーティングシリーズは、イヴ・ベアール氏とハーマンミラーの開発チームが、デザインのあらゆる要素を徹底的に検討し、品質、性能、デザインの新たな基準を打ち立てた結果生まれたものです。

ベアール氏は「最小限の素材で最大限のパフォーマンスを実現する」という哲学のもと、デザインを進めました。そして、サンフランシスコの象徴であるゴールデンゲートブリッジに触発され、その工学原理をチェアに応用できないかと考えました。

その結果、サスペンションタワーを利用したフレームレスのサスペンションバックが誕生し、エラストマー素材を巧みに活用することにより、必要な部分には最大限の張力を与え、他の部分には体の自由な動きを妨げない適切な強度を保つことで、卓越したサポート力と快適さを実現しています。

Designer
Yves Béhar

Yves Béhar(イヴ・ベアール)は、スイス生まれの著名なデザイナーで、革新的なデザインで広く認識されています。カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くデザイン事務所「Fuseproject(フューズ・プロジェクト)」の創設者で、世界中の企業やプロジェクトから高く評価されています。

カリフォルニア州パサディナにあるアート・センター・カレッジ・オブ・デザインを卒業後、シリコンバレーの企業でキャリアをスタート。AppleやHewlett-Packardなど、テクノロジー業界の大手企業とのコラボレーションを通じて実績を積み、さらにスポーツ、アパレル、テクノロジー、ファニチャーなど多岐にわたる分野で活躍を広げました。彼のデザインは、テクノロジーと人間生活をつなげ、機能性と美学のバランスを重視することに特徴があります。

2007年「テクノロジーと人間らしさの融合」を目指した照明「リーフライト」を発表し、数々のデザイン賞を受賞しました。この作品は、革新的なデザインと環境への配慮を両立させることに成功し、イヴ・ベアールの名を広めました。「セイルチェア」では機能性と美しさを兼ね備えたデザインを実現し、オフィス家具やインテリアデザインの分野で新たな基準を打ち立てました。

彼の作品はすべて、現代の生活における実用性を考慮し、技術的な革新と美学を見事に融合させています。

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Embody Chair

エンボディチェアの開発は、「人間とテクノロジーの間に物理的な調和が欠けている」という問題に気づいたことから始まりました。長時間デバイスを使用し、指先だけで操作を続けることで、私たちの体はこわばり、疲労していきます。これは、体が本来動くように作られているからです。デザイナーのビル・スタンフとジェフ・ウェバーは、この問題を解決するためにエンボディチェアの開発に取り組みました。

開発には、20名以上の医師や博士が生体力学、視覚、理学療法、人間工学などの専門知識を活かして参加しました。試作品を次々と作成し、実際に使用した専門家たちが座った感想をもとに改良を重ねました。また、研究者たちは運動学や圧力の分散、姿勢、座位での仕事や代謝に関する実験も行いました。こうした数多くの実験と調査を経て、エンボディチェアは開発され、効果が実証されました。

エンボディチェアは、体圧の分散、自然な姿勢、そして人間工学に基づく健康的な動きをサポートする新たな基準を生み出しました。テクノロジーがデザインの一部として、スタイリッシュに溶け込み、チェア全体に洗練された印象を与えています。

Designer
左:Jeff Weber 右:Bill Stumpf

Jeff Weberは広範囲にわたるプロダクトを手がけていますが、ハーマンミラー社で30年間仕事をしてきたBill Stumpfと組んだことから、ファニチャーデザインに興味を持ちました。「ビルのデザインに対する意欲は、わたしの仕事のすべてにインスピレーションを与えてくれます」とWeberは言います。その例のひとつが、Stumpfの言う「ユニパート」論です。「ユニパート論とは、ある物体の構成物の全てが、機能し、しかも美しくあるべきという理論です」とWeberは言います。「それが、わたしたちが毎日追求している、基本的な理論なのです。」

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Cosm Chair

コズムに座ると、まるでチェアに座っていることを忘れてしまうかのようです。その洗練された人間工学に基づくデザインは、身体の動きや姿勢に瞬時に反応し、自然なバランスを取りながら座る人を完璧にサポートします。

コズムの自動ハーモニックチルトは、どんな姿勢にも瞬時に対応し、座っている人を優先的にサポートします。リクライニングはバランスよく、個々の体に合わせた快適さを提供。Studio 7.5とハーマンミラーが生み出した精緻なメカニズムは、座る人の変化する力を見極め、リーフスプリングに沿って支点を移動し、張力を自動調整します。

開発には多くの時間を費やしましたが、Studio 7.5は美しさに妥協することなく、見事なデザインを追求。滑らかなサスペンションと彫刻的な形状を持つコズムチェアは、部品の集まりではなく、まるで一つのオブジェのようです。この統一感は、その素材にも表れています。バークハードが語るように、「カラーに浸したような」コンセプトは、モノクロームの色調で物体を非物質化します。

チェアは、上から下まで一貫した色調で統一され、異なる金属やプラスチックが使われていても、最終的には一つの美しいオブジェクトとして結実します。

Designer
Studio 7.5
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Setu Chair

セトゥーチェアの機能性とフィット感は、私たちの働く環境の変化をヒントにして作られました。私たちは、カジュアルで多様な空間で協力しながら仕事を進めるために、どんな場所でも快適に働けるチェアが必要だと感じています。そんなニーズに応えるために誕生したのがセトゥーです。

セトゥーは、求められる快適さと機能性を実現するため、すべてのパーツがぴったりと収まるよう慎重にデザインをされています。デザイナーたちは社内でプロトタイプを何度も改良し、ハーマンミラーとコンセプトを共有する前に、35個以上の完成度の高いプロトタイプを作り上げました。

2024年には、スタジオ7.5がコズムやゼフのデザインから得た経験をもとに、セトゥーをさらに進化させました。コズムで使われたディップインカラーを取り入れ、セトゥーの美しいシルエットに彫刻のような要素を加えました。また、ゼフのカラーパレットにあった暖かい色調を取り入れ、セトゥーの新しいサスペンションにはココアを加えることにしました。

Designer
Studio 7.5
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Mirra 2 Chair

人体工学に基づき、座る人の身体の動きを(ミラー)することから名付けられたミラチェア。シンプルで洗練されたデザインは、プロフェッショナルなシーンから、柔らかさや遊び心を感じさせるシーンまで、カラーパレットに応じて絶妙に調和します。「地球ファースト」の哲学に基づき、環境に優しく、優れたパフォーマンスを提供するこのチェアは、個人作業と共同作業の切り替えを簡単に行えます。

2003年に登場したMirraチェアは、Cradle to Cradle認証®の製品プログラムを創設した国際的な環境エキスパートと協力して開発され、環境に配慮したデザインの先駆けとなったオフィスチェアでした。それ以来、持続可能性を追求し続け、2013年には、Herman MillerとStudio 7.5の共同開発により、無駄な素材を削減することに注力。オリジナルモデルよりも30%軽量化されたMirra 2が誕生しました。

そして2024年には、ナイロン製のベースとスパインを100%リサイクル素材に変更し、Mirra 2の二酸化炭素排出量をさらに削減。さらに進化したMirra 2は、持続可能性とデザインの最前線を体現しています。

Designer
Studio 7.5

バークハード・シュミッツとカローラ・ツヴィックは、1992年にベルリンで6人の仲間と共にスタジオを立ち上げました。彼らは、自由に取り組めるプロジェクトと、上司や肩書きに縛られない創造的な環境を求めていました。こうして誕生したStudio 7.5は、革新的なアプローチと自由な発想を重んじるデザインスタジオとして、ドイツ・ベルリンを拠点に活動を続けています。

名の由来は、7.5トンのトラックを借り、その中にモデルショップを積み込み、ひとつのプロジェクトの現場から次の現場へと移動し続けるというユニークなアイデアにあります。この発想には、場所や状況に縛られず、自由に動きながら柔軟に創造性を発揮する重要性が込められています。

Studio 7.5では、プロジェクトごとに各分野の専門家が集まり、チーム一丸となってクライアントのニーズに応える革新的なデザインソリューションを提供しています。デザイナー、プロジェクトマネージャー、エンジニアなどが一体となり、創造的なコラボレーションを生み出しています。

代表的な作品には、ハーマンミラーの「Cosm」「Mirra 2」「Setu」「Zeph」などがあり、これらの製品はエルゴノミクス、快適さ、デザイン性を兼ね備えた革新的なオフィスチェアとして世界的に高く評価されています。Red Dot AwardやIF Design Awardなど、数々の名誉あるデザイン賞を受賞し、業界内外でその卓越した実力を証明しています。

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Eames Aluminium Group Chairs

イームズアルミナムグループチェアの歴史は、伝説的なデザイナーたちの挑戦からスタートました。米国インディアナ州のコロンバスで、カミンズエンジン社の創業者J.アーウィン・ミラー邸を設計していたエーロ・サーリネンとアレキサンダー・ジラードは、屋外用の上質なチェアがほしいと考えました。そこで、チャールズ&レイ・イームズ夫妻にデザインを依頼したのです。

素材の特性を忠実に生かすことで知られるイームズ夫妻は、アルミダイキャストを使用し、シートフレームに合成繊維のメッシュ素材をぴんと張ったチェアをデザインしました。こうして完成された背もたれと座面のサスペンションは、固いシェルを持った従来の椅子のコンセプトを脱却しながら、高度な技術的成果を達成したのです。

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Eames Soft Pad Chairs

ハーマンミラーは、1958年にアルミナムグループチェアの製造を始めました。1969年、イームズ夫妻は、このオリジナルデザインに、一つ一つ革張りした柔らかなクッションを加えたチェアをデザインし、イームズソフトパッドチェアと名づけました。

このアルミナムグループチェアとソフトパッドチェアは、シンプルなシルエット、革新的な素材使い、そしてサスペンションの快適性により、50年以上もの間、オフィス、家庭を問わず、ハーマンミラーのチェアのなかでも最も人気のある製品の一つであり続けています。優雅なシルエットと、洗練された、上品なたたずまい。

ソフトパッドチェアは、ご家庭やオフィスにぴったりなじむ、各種カラー、素材、脚部を取り揃えています。

Designer
Charles and Ray Eames

冒険心をたっぷりと持つCharles & Ray Eames夫妻は、好奇心と果てしない熱情を創作に注ぎ、夫婦によるすばらしいデザインチームを作りました。夫婦ならではの共同作業によって、家具が新たな展開を見せることとなりました。すっきりとしてモダン。遊び心と機能性の両立。なめらかで、洗練されていて、美しく、シンプル。それが昔も今も「イームズ」らしさなのです。

デザインの評論家はかつて、この素晴らしい夫妻は「世界をよりよい場所にしたいだけ」だと評しました。まさにそのとおりです。夫妻は世界をはるかに楽しい場所にしてくれたのです。

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Passport Work Table

パスポートワークテーブルは、ホームオフィス、リビングルーム、スタジオタイプのベッドルーム、さらにはグループ学習セッションの場にも最適なテーブルです。どんな場所でもスムーズに移動でき、瞬時に理想的な作業空間に変わります。高さ調節機能とコンパクトで軽量な設計を備えたパスポートは、どんなシーンにもぴったりの「ちょうど良い」テーブルです。

コンパクトなデザインでも、広さをしっかり確保。狭いスペースにも収まり、ノートパソコンやノート、ドリンクなど必要なアイテムを置くための十分なスペースを提供します。2種類のサイズから選べ、オプションでバッグフックやプライバシースクリーンを追加すれば、さらなる機能性が加わり、空間を広げることなく快適な作業環境を提供します。

どこでも、どんな状況でも活躍するパスポートワークテーブル。あなたの作業空間に、最適な一歩を。